いつもは大はしゃぎしてブランコをこいだり、虫を追いかけて走り回ったりする子どもたちですが、制作あそびを始めると周りの音が聞こえなくなるくらいじっくりと取り組みます。まるで深い海に潜っていくような、そんな感じなのです。今回お泊り保育の活動のひとつとして「版画」を選んだのはそのような子どもたちの姿があったからです。切る、貼る、塗る…素材を、形を、色を選んで組み合わせる。版画にはそんな子どもたちの好きな作業がいくつもあり、一体どんな作品ができるのだろうととても楽しみにしていました。
子どもたちには「版画とは何か」を予め説明しましたが、そこは4歳児。「??」なこともたくさん。でも「??」だからこそルールに縛られない自由な発想で作業が進みました。
手を動かしていくと「ぞうさん」「やねのしたのゆき」「まじょのいえ」「そふぁー」「とんねる」想像がどんどん膨らんでいきます。版もすごい凹凸があって、紙からもはみ出して、版を作るだけではなく好きな絵も描いて、それも転写して…すてきな作品がたくさん出来上がりました。
その後は残った素材でさらに制作あそび。プチプチを土台にした新たな版を作ってみたり、波状の紙を何本も違う太さに丸めてつなげてみたり(これは帰りのバスの中で「筍」と呼ばれ大人気でした)どこまでも想像力が羽ばたいていきました。
「正解」にとらわれず、思うままに表現することはとても大事なことです。正解に自分を合わせていくのではなく、自分で自分なりの正解を見つけていく。それと並行して幼児期後半からは「自分たち」で「自分たちの正解」を見つけていくようにもなります。自己を表現し、また他者の表現に触れ、共に認めあっていく方法のひとつとしてこれからも楽しく制作活動に取り組んでいきたいと思います。